挫折

うーん、どうしようか悩んだけど一部を日記に残す。

打ち上げ会場で言っちゃったし。まぁいいや。



こう、まあ満足すべき内容ではないにしろ、なんとか審査を通してもらえてことに満足してた。

それなりに卒業できたのかなってことで、自分を褒めたくなってた。

でも、スライドを作る中で論文のまとまりのなさにあきれた。

それでもなんとか発表はできるかなぁと思った。




やっぱり無理だった。発表してるときにこんなに苦しいのは初めてで、

ステージに立つだけでやっとって感じだった。

先生からもらったコメントのときもぼけーっとしてて何言ってるのかよくわかんなかった。

それに比べて同期のプレゼンはすごかった。

みんないろんな思いがあるのかも知れないけど、華があった。

みんな面白かったり、かっこよかったり、しっかりしてる。でもそれが自分には辛く痛かった。

先生方の総評もつらかった。


会場を後にして、先生や同期とお茶を飲んでるときも苦しみで花月から逃げ出した。

打ち上げなんてとてもいける状況じゃなくてキャンセルを申し出る。

花月からの帰り道は人目もはばからず泣き続ける。悔しくて悔しくて泣き続けた。

部屋に戻ってカバンとかコートを放り投げて、声まで出して泣いた。

ホントにオレは何をやってんだろう。何を苦労したふりをしてきたんだろ。

何にストレスを感じてたんだろ。そんなふりをしてきただけなんじゃないかな。

ここしばらく卒論ってものと関わる中でこれを乗り切れば大きな自分になれるって思った。

でも、そこにあったのは大きな自分とかじゃなくて、ただ何も出来ない22歳の男。

こんなに悔しいのは初めてだし、自分を責めたのは初めて。

あー、よくわかったよ何にも持ってないんだね。よーくわかった。



あそこにあのおっさんがいなかったら、絶対に文化情報論には近づかなかったと思う。

あれだけ泣いてくれなかったら、こんなにも早く立ち直ることが出来なかったと思う。

しかも何人かの同期から優しいメールをもらわなかったら打ち上げなんて行けなかった。

そのメールで少しだけ自分にも何かができたんだって思った。

すごくうれしかった。

同期に会いたくなった。

無理矢理おっさんに会場に連れて行かれ、着いたらなんとスピーチの場。

場違いかもしれないけど、苦しみを吐き出してしまった。

その中から救ってくれた同期がいた喜びをありのままにさらけだした。

そのあたりはこれを見てる多くの人の知ってる通りです。

その後DO君を近くに見たときにまた涙が出てきて、彼にすがって思いっきり泣いた。

すっごくほっとした。楽になった。

その後は先輩に励まされたりまたもや泣かせてもらったりする中で自分を取り戻せた。

こんなにも多くの人に支えられてる自分がいることを素直に喜んだ。

後は自然にいつもどおり振る舞えたんじゃないかなって思う。

普通に楽しかったし、卒業なんてまだ実感はないから寂しさもない。

まだまだ遊ぶよ。




文化情報論を卒業することはできなかった。

この苦しみと悔しさは一生忘れないと思う。

2月13日という日を一生忘れない。

でもこの日は、自分を支えている人がたくさんいることを教えてくれた。

後輩は、手作りのイベントを通して卒業生に対する嬉しいメッセージをくれた。

だから、忘れない。



ちっぽけなプライドだけにしがみついたくだらない人間。それはよくわかった。

だからなんとか悪あがきをしていくしかないじゃん。

人生最大の挫折を味わったこの日があったから、今がこんなに充実してる。

そう思って生きていくために、一生をかけてあがき続けるもんね。